ATを学んで変化する事

アレクサンダーテクニーク(AT)は、多くの人が体の凝りや痛み、又楽器の上達を目指して体(フィジカル的な)の使い方を知りたくて学び始めるのですが、実際レッスンを受けてみると想定外の事が起きる場合があります。


私がアシスタントをさせて頂いている東京アレクサンダーセンター(TAC)https://yoshiinadabsn.wixsite.com/websiteでは、学期毎に持ち回りでスタッフのプレゼンテーションをするのですが、最近そのテーマが偶然2人続けて「ATを学んで変化した事」にまつわるお話しでした。

1人目教師(男性)の変化は、

●ATのレッスンの帰りに時空が急に立体に見えて飛び込んで来た!

●物事の優先順位が付けられる様になった!

●「寂しい」と言う気持ちがわかった!

そうです。
 



2人目の教師(女性)は、教師養成トレーニングを始めてからしばらくして喘息になり、その後肺炎になり、一時は学校も来れないくらいの体調だったそうです。


ATを学んでの変化は、もちろん個人差があります。
私自身もATを学ぶ事によってたくさん変化はありましたが、このお二人の変化の様なものはなかったので、なかなか興味深いものだなと思いました。
と共に、身体が良い方向に変化するって、時にものすごく辛い事も起きる場合があるんだなと感じましたね。


そしてここで言えるのは、ATを学んで行く途中、こういった変化が起きてくる事から考えると、身体とは、心と体が切り離せないものだと気づいてきます。


例えば、ある物事がうまく行かない場合、私たちはたいてい「体(フィジカル)」を上手く使えないから、と想定します。実際、楽器を上手く操れなかった私は、を上手く使えないから、と思ってATを始めたわけです。

しかし実際ATのレッスンを始めてみると、私がフルートを持つだけで起こる条件反射的な反応に気づきました。更に音楽を表現しようとすると体を固めて頑張り始める自分が居る事に気づき、それをすることで自分は音楽表現をしていると勘違いしていました。

それはまた楽器云々の話だけではなく、普段の自分も例えば「あのバスに乗りたい!」と慌てて走ろうとしただけで、身体をぎゅっと縮めて緊張させていた事などにも気づきました。

この例から見ても、この一連の事は

(何かを)やろうと考える→余計な力が入る と言う事が起きています。

こうなってくると、上手くやろうと思ったり、自分の目的を達したいと言う思いの様な精神的(サイコ)な事と、体が緊張してしまう肉体的(フィジカル)な事、両方の問題が入り組んできます。

ですから、私の問題はただ単にの力を抜いたり、筋肉をもっと鍛えたりする事で解決する事ではなくなります。

必ずこの二つ、肉体と精神はつながっているのですね。


と言う事で、まだATを体験されたことの無い皆さんも、是非レッスンを体験してみてくださいね。どんな変化が起きるのかは、その人その人によって違い、なかなか面白いと思います!

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