こんにちは。今日は前回の続きを書いて行きたいと思います。
前回のブログ↓
前回のブログでは、身体には本来行きたい方向性があると書きました。
アレクサンダーテクニーク(以下AT)では、まず一番最初の大事な方向性は
「頭が前と上に行き、背中が長く広くなる」と習います。
しかし、これは単純に「頭を前と上に持って行き、背中を長く広くしましょう!」とやるものではありません。
結果として、そうなるのです。
(言い換えると、「頭は下に後ろに落ちない」「背中は短く狭くならない」の方が、わかりやすいかもしれません。)
ではダイレクションってやらないものなら、実際どうしたら良いの?
ここが一番ATの難しいところかもしれません。
そう、やらないで思考するのです。
「頭が前と上に行き、背中が長く広くなる」と考えます。
ただ、このダイレクションが実際どんな感じなのかわかるのは、レッスン無しでは結構難しいと思います。
ですので、今回はもう少し簡単な方向性を例にして考えてみたいと思います。
前回のブログで例えに出した、
「人は疲れると下の方向に身体が落ちます」
を使って考えてみましょう。
この状態の時、まずは一旦動かずに自分の身体がどうなっているか?を観察し、それから上の方向をゆっくり考えてみましょう。
次に考えながら、ゆっくり動いてみましょう。
ただ「頭が上の方向に!」と考えるだけです。
パッと動いて姿勢を良くするのではありません。
どうでしょうか?
考えるだけで頭が上に行き落ちていた身体は少し上向きになったのではないでしょうか?
これがダイレクション 「思考して方向付けする」です。
こんな微力な!と思われるかもしれませんが、実際、この様な思考を積み重ねて行く事で、身体に与える方向性は強くなり身体は少しずつ変わって来るのですね。
もちろん今の例は、「始めの第一歩」です。
練習を積むと、これはどんどん早く、いろいろな方向性を考える事が出来る様になります。
例えばですが、ダイレクションのコツコツさ、「チリも積もれば〜」の効果は、私はシーグラスみたいな感じかなと
思ったりします。
ん?何だそれ?↓
シーグラスとは、ビンの破片が長い時間海の波に当たってこすれて、角が取れ磨りガラスの様になっている、海によく落ちているあれです。
あんな硬いガラスが、波で削れるなんてすごいですよね。
つまり、私達の思考は波で、身体はガラスの破片!
(ただし、ダイレクションで私達の身体は削られませんが
要するに何回も何回も、いろんな方向性を考えて与えて行きます。
すると、段々と身体はその方向に動き始めます。
そして、もう少し複雑にいろんな方向が合わさった一番基礎になるダイレクションが
「頭が前と上に行き、背中が長く広くなる」です。
少しおわかり頂けましたでしょうか?
ダイレクションについては、まだまだ書く事がありそうなので、また次回もダイレクションとは?③を書きたいと思います。
お読み下さりありがとうございました