皆さん こんにちは。
今日は本番のあがりについて書きたいと思います。
前にも書いたかもしれませんが、考えは日々更新されるので今の時点での私の見解です。
私はずっと本番のあがりが悩みでした。
物心ついた頃から、本番=あがり=上手く吹けない、になっていました。
(まあ、↑こんな風に私の中で無意識で思っていた事自体がもう終わっていたんですが)
そして悩みに悩んで、少しずつわかって来た事を書いてみますね。
私自身は当初、緊張の原因と言うものが全くわからずにいました。「心が強ければ」とか、「練習をたくさんして120%吹ければ、少々あがっても100%は吹ける」など今考えたらなんだかおかしな事もたくさん聞いたりしましたね。でも試行錯誤してみても、やっぱり解決の方向性は見えて来ませんでした。
その後私は、自分の身体の使い方に悩みATを学ぶようになったのですが、まさかあがりの問題が身体の問題と直結しているとは思っていなかったので、アレクサンダーテクニーク(以下AT)でこれが解決するのであれば、すごくありがたいと思いましたね。
そして実際、私のあがりの問題はATの理解が深まると共に、ずいぶん楽になりました。でも今は「あがりの問題が解決できた」と言うより、「あがりとの付き合い方がわかってきた」と言った方が正確かもしれません。
あがりについての解決の道は、振り返ってみるといくつかの重要なポイントがありました。
まず最初のポイントは、
皆さんは最近マインドフルネスや「今ここに居る」って言う事が大事!って聞きませんか?
たぶんストレスフルなこのご時世だから皆さん、こう言う事が話題になるんでしょうね。
これ、なかなかわかりにくいかもしれませんが、まずはこの辺りに演奏家の本番の緊張にも繋がるヒントがあるんじゃないかと思うのです。
さて「今ここに居る」って、どう言う事だと思いますか?
私なりに解釈した「今ここに居る」を演奏の本番に置き換えて考えてみたいと思います。
本番前に起こる厄介な事。
それは、いろんなネガティブな考えがぐるぐると回り始める事です。
もし、上手くできなかったらどうしよう!
もし、暗譜が飛んでしまったらどうしよう!
そして、どんどん緊張が増して行きます。
このぐるぐる思考が雑念です。雑念は、私達の頭の中でとめどなくぐるぐるまわっています。
これを止めたいと思っても、なかなか止まらないものです。
自分でどんどん心配を妄想して行って、どんどん緊張して来てカチカチになってきます。
じゃあこれを辞めるには、どうしたら良いのでしょうか?
そんな時は、その人は大体その瞬間、現在(ここ)に生きていないと言えます。
まず
もし、上手くできなかったらどうしよう!
もし、暗譜が飛んでしまったらどうしよう!
これらの思考は、今現在、自分はどこに居てどうあるのか?と言う事が、抜けています。すでに未来の心配をしていますよね。
要するに、その瞬間に今の自分の意識が自分の身体と繋がって居ないのですね。
なので、自分の身体に意識が向くと、ぐるぐる思考はおさまるはずです。
これは、日常生活でも同じです。私たちは一日6万回以上思考すると言われていますが、大体その9割は同じことをぐるぐると繰り返しているそうです。
雑念が多くなって居ると感じたらまずは、自分の身体を感じて自分が今ここに居る事を意識してみて下さいね。
まずはこれが、あがりの対処の第一歩です。
次回は、自分の身体と繋がるの意味をもう少し深く書きたいと思っています。
ではまた次回